実績の数字を聞かれたのに、正確な値を覚えていない。その場をつなぐために数字を作るより、分かることと確認が必要なことを分けて答える準備をします。

以下は編集部の伝え方の提案です。不確かな数字を述べれば評価が上がる、下がるといった採点の予測はしません。回答と職場の例は架空です。

数字の確かさを先に分ける

状態 扱い方 避けたいこと
記録で確認し覚えている 単位や期間とともに述べる 数字だけを切り出す
おおよその範囲を根拠付きで覚えている 概数であることを示す 正確な値のように言う
印象しか残っていない 値を断定せず、分かる事実へ戻る もっともらしい値を作る
社外で扱えない 許可された説明の範囲を守る 質問されたことを許可とみなす

概数なら何でもよいわけではありません。根拠のある範囲を覚えている場合と、増えた気がするだけの場合を分けます。

架空の例:問い合わせの再振り分けを聞かれた

架空の社内IT部門の担当者は、問い合わせの分類方法を見直した後、別担当への再振り分けが減ったと説明しました。具体的な件数を聞かれましたが、対応記録から集計した値を覚えていません。

その場合、正確な件数は今答えられないことを区切って伝えます。そのうえで、自分が確認した期間や、どの記録を見て変化を判断したかを、覚えている範囲で説明します。

もし記録自体を見ていなかったなら、「減ったと確認した」という説明を訂正する必要があります。担当者から減ったと聞いたことと、自分で集計したことは違うからです。数字の不足だけでなく、根拠の確かさも見直します。

別の事実で、答えられる範囲を示す

正確な件数が分からなくても、自分が行った確認や変更を説明できる場合があります。どの工程を変えたか、誰に確認したか、何を記録したかです。

ただし、聞かれた数字を避けるために話をそらさないようにします。まず数字の確かさを答え、その後で関連する事実を述べます。違う指標を出す場合も、同じ成果の証拠として置き換えてよいかを考えます。

会議の回数が多いことは、効果が大きいことを直接示しません。行動の量と、結果の変化を分けて扱います。

準備メモには単位と範囲を入れる

数字だけを暗記すると、何を数えた値かを混同することがあります。期間、対象、数え方、比較する前後を一緒に残します。

メモの欄 確認すること
対象 何の件数や時間か
期間 いつからいつまでか
比較 同じ条件の前後か
根拠 どの記録で確認したか
開示 どの場で話してよいか

このメモは、外部へ社内の数値を持ち出すためのものではありません。許可された場所で事実を確認し、外部練習には必要に応じて別の架空材料を使います。本番用の事実と混ぜないようにします。

原因まで断定しない

取り組みの前後で数字が変わっても、自分の施策だけが原因とは限りません。担当人数や依頼の内容が変わった可能性など、知っている条件の違いは残します。

面接では、成果を小さく見せるためではなく、確認できた範囲を正確に話すために区別します。「取り組み後に変化した」と「この取り組みだけで変えた」は違います。

理由を聞かれたら、自分が考えた説明と、確かめた事実を分けます。根拠のない因果関係を数字で飾らないことが大切です。

後で確認すると約束する前に

試験の場で、追加資料を提出できるとは限りません。「後で送ります」と自分で手続きを決めないようにします。確認できる記録があることと、その場で提出が認められることは別です。

訂正や補足の方法が案内されている場合は、その手順に従います。案内がなければ、今答えられる範囲を明確にします。外部へ送ってよい情報かも別途確認が必要です。

数字の訂正が必要になった場合

話した後に、月の値と年の値を混同したと気づくことがあります。正しい内容が分かるなら、どの値を訂正するかを短く示します。分からない場合は、前の数字が未確認であることを明確にします。

数字を変えるだけでなく、その数字を根拠に述べた成果の大きさも見直します。前提が変わったのに、結論だけ同じ強さで残さないようにします。

比較の条件を確かめる練習

前後の件数を覚えていても、対象の量が違えば、同じ比較として扱えるかは確認が必要です。繁忙期と通常期、担当人数の違い、対象業務の追加など、知っている条件をメモします。

すべてを統計的に分析して話す必要はありません。ただ、自分が何を比べているかを理解しておくことが大切です。条件が違うと分かったら、変化の説明を確認できる範囲へ戻します。

覚える数字を選ぶ

多くの値を暗記する前に、質問への答えを支える数字を少数選びます。成果を示す値だけでなく、担当の範囲や期限を示す値が役立つ場合もあります。

選んだ値について、何を数え、何を含めていないかを説明できるかを確かめます。説明できない値は、確認するか使わない判断をします。数字をたくさん入れることを、具体性の代わりにしないようにします。

外部練習で架空の値を使う場合は、本番用の事実と明確に分けます。話し慣れた架空の数字を、実績として思い出してしまわないよう、練習の前提を冒頭に残します。

数字がなくても、確認方法を話す

正確な値を覚えていない場合でも、誰が集計し、どの記録を見て、どう判断したかを覚えているなら、その範囲は説明できます。結果の数字と、確認の行動を分けます。

ただし、確認方法を長く説明して、数字が分からないことを隠さないようにします。まず不確かさを明確にし、関連する事実を短く補います。

練習では、数字を一つ伏せて答えてみる方法があります。何が分からなくなり、何なら正確に伝えられるかを確認します。その後、元の記録で数字を確かめ、単位や期間とともに戻します。

この練習は、数値を準備しなくてよいという意味ではありません。忘れた際にも事実を作らず、答えられる範囲を説明するための準備です。本番前に確認できる値は、正確に確かめておきます。

今日確認する一つの数値

自分の実績メモから数字を一つ選び、単位、期間、根拠を書いてください。書けない欄があれば、本番前の確認事項です。

記憶が曖昧な値には、曖昧である印を付けます。暗記する数字を増やすより、選んだ数字を何のために使うか、どこまで確かめたかを説明できる状態にします。

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